【BIコンサルタントが語るコンサルコラム】
第51回:お腹を鍛えましょう – Do you have the stomach for it? –

第51回:お腹を鍛えましょう – Do you have the stomach for it? –

いつもお世話になっております。IT コンサルティングサービス部の長榮(ナガエ)と申します。
システム構築・IT・業務改善・業務改革に関する情報や、業務において日々感じていることを、
この場をお借りしてお話しするコーナーです。今回は 51 回目。

「お前、それ、自分で腹落ちしてから言うてるんか?」手厳しいお客様とのやり取りが始まります。
(あ、これ……長くなるやつだ)と感想を飲み込み、受けて立つ準備。
「ほんで、お前はどう思うんや?」「それ、ほんまに納得してるんか?」と、何度も確認を受けます。
「一般的に」「通常は」「他社様は」と言うと、「いや、お前はどう思うてんの?」と返ってきます。
最終的に「お前が決める側なら、これで行こかってなるんか?はい、やり直し。」と着地。

最近、「腸脳相関」という言葉を知りました。腸は「第二の脳」と呼ばれており、脳とは独立した 神経系を持っているそうです。そして、感情や判断、意思決定に深く関わっていると言われています。
イギリスのサイエンス・ライターであり、進化生物学博士でもあるアランナ・コリンさんの著書にも、 次のような記述があります。

「腸と脳はつながっている
チャールズ・ダーウィンは根っからの観察好きで、一八七二年の著書『人及び動物の表情について』に、 「消化管の分泌物が感情の影響を強く受けるようすは……消化管にある感覚器が直接作動していることを 示しており、それは意志によってどうにかできるものではない」と書いた。 ダーウィンが言わんとしているのは、悪い知らせを聞いたとき腹が下る感じがしたり、 寝坊して試験に遅刻しそうなとき胃がひっくり返る感じがしたり、恋に落ちたとき胸が締めつけられるような感じがしたりすることだ。
脳と腸は、離れた場所で別の機能を担っているにもかかわらず、深いところでつながっている。
感情が腸の働きに影響するだけでなく、腸の活動が気分やふるまいに影響する。
お腹がごろごろしたときのことを思い出してほしい。そのとき、消化管が不機嫌を起こしていただけでなく、 あなたの感情も不機嫌になっていたはずだ。」
― 出典:あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた
― アランナ・コリン (著), 矢野 真千子 (翻訳)

もちろん、”腸そのもの” が意思決定をしているわけではありません。でも、今なら分かります。
お客様は、そこに至った思考の深さを測り、そしてたとえ浅くても決断や覚悟が伴っているかを確認 したかったのだろうと。「頭の理解」ではなく、「腹が決まっているか」を問われていたのでしょう。
自分で本当に納得し、引き受ける覚悟があるのかと。

さて、日本語には「腹」を使った表現がたくさんあります。サブタイトルの通り、英語にも同じような 感覚 (Do you have the stomach for it? = その覚悟はあるか?)があります。昔の人は「大事な判断は 頭だけじゃなく腹でするものだ」と感覚的に知っていたのかもしれません。腹を括る、腹を割る、腹落ちする、 腹を据える。どれも理屈ではなくて、自分が “当事者” としてどう受け止めているのかを指しています。

日々現場で問われるのは、説明の上手さではなく(勿論、重要ではありますが)、その判断を引き受ける 覚悟があるかどうかだと考えています。「何かおかしい」という違和感(※第39回参照)、 「ここは引けない」という一線、「最後は自分が引き受ける」という覚悟。これらはロジックだけでは上手く 整理しきれません。しかし、仕事を前に進める上では、むしろこれら「腹の感覚」が決定的になるのです。

「腹落ちしないな」という感覚を無視して進めたプロジェクトは、だいたい後で問題が起きますし、逆に、 多少材料が足りなくても、「よし、やるで!」と腹が決まったプロジェクトは不思議と前に進むのです。

頭はいくらでも理由をつけたがります。でも、お腹は正直。だから最近は、自分に問いかけるのです。
「ちゃんと腹を割って話したか?」「本当に腹落ちしてるか?」「腹は決まってるか?決断したか?」
そして、「今日のお腹の調子はどうかな?」と。
お腹、鍛えていきましょう。

配信日:2026年2月24日

長榮 智和 / Tomokazu Nagae
ITストラテジスト / プロジェクトマネージャ / システムアーキテクト / PMP

2002年新卒入社。大手電機メーカー様の業務に長年従事。要件定義から開発/導入/運用/再構築と各フェーズを経験。 後半の10年程は、SCM・PSI領域の見える化(BI)業務にて PM・IT企画構想担当。中国(蘇州)・インドネシア(ジャカルタ)への海外出張も経験。 現在は、BI・IT コンサルタントとして、業務整理・業務改善・データ可視化などに携わっている。

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