【BIコンサルタントが語るコンサルコラム】
第54回:レポート屋の反省文
第54回:レポート屋の反省文
いつもお世話になっております。ITコンサルティングサービス部の長榮(ナガエ)と申します。
システム構築・IT・業務改善・業務改革に関する情報や、業務において日々感じていることを、
この場をお借りしてお話しさせて頂くコーナーです。今回は54回目。
我々の部門の前身がお客様の拠点に常駐していた頃、”レポート屋” や “見える化チーム” と呼ばれていました。
「見える化部隊とは大袈裟やのう。ほんまに “見える” ようになるんか?」と冷やかされたことがあります。
ご本人の目は笑っておらず、半分冗談で半分本気。妙に引っかかる一言でした。
若造の私は「データを誤りなく可視化できているか?」という意味だと受け取っていました。
もっと正直に言えば、「ちゃんと見えて (表示されて) ますやんっ!」くらいに考えていたと思います。
あれから数年経った今でも、「見える化」という言葉を口にする度に、当時のことがふと頭をよぎるのです。
「管理の目的は情報収集ではなく行動である。」
― マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則
― ピーター・F・ドラッカー (著)、 上田 惇生 (翻訳)
売上、利益、在庫、予実差異など、BI で数字を並べること自体はできます。必要なデータを収集して、
加工して、グラフにする。ここまでは “技術” の話です。見た目はいくらでも整えられます。
問題はその中身です。
・その数字は核心を突いているのか?
・行動につながる問いになっているのか?
・言い訳ができる KPI になっていないか?
数字が出せていても、やっていることは「報告用の数字合わせ」や「周囲から突っ込まれないための管理」に
なっていないでしょうか?実際のところ、現場は薄々分かっているはずなのです。
・この商品、先行き厳しいのでは?
・この施策、止まっているんじゃないの?
・この KPI、毎回同じ理由で差異を説明していないか?
それらを曖昧なままにしておくことで、これまで「見なかったこと」にしてきただけなのではありませんか?
それでは “見えている風” であって、本当の意味では見えていません。
「見える化しました」「可視化できました」で終わってはいけないのです。
本当に難しいのはこの後です。
数字として見えたからといって、すぐに撤退や改善の決断ができるわけではありません。
お客様との関係や経緯、継続的なサポート責任、事業の将来性、社内のしがらみなど、様々な要素が絡み合い、
「合理的に理解すること」と「実際に決断して実行に移すこと」は、全く別の難しさがあります。
だからこそ大事なのは、「これは自分が引き受ける数字だ」と腹を括る人を生み出せたかどうかだと思います。
以前のコラム「お腹を鍛えましょう」(※第51回参照) でも触れました。
「ほんまに “見える” ようになるんか?」が本当に問うていたのは、単なるデータ可視化の話ではなく、
「その数字を見て、動く人間は出てくるのか?」ということだったのです。
「”言われたことをどうやるか?”だけを考えていないか?」は、今でも耳が痛い問いです。
配信日:2026年5月21日
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