i-PRO株式会社様

Microsoft 365・Power BI・Azure導入事例 基幹業務システムの刷新に伴う管理会計システムの導入とPower BIによるレポーティングシステムの構築

i-PRO株式会社様
業種:製造
従業員数:1001名~

POINT 事例のポイント

  • プライマル社の管理会計システム「BizForecast」とPower BIの連携
  • 経営判断に必要な経営管理レポートの高速作成
  • 社内のあらゆるデータを蓄積するデータベースの構築

課題・ご要望

  1. 会社独立に伴う基幹業務システムの刷新
  2. 経営管理レポート作成の高速化
  3. プライマル社「BizForecast」とBIツールの連携

導入・効果

  1. データ集計の高速化による経営会議資料作成の効率化
  2. 質疑応答が時間短縮されより本質的な議論が活発に
  3. 社内コミュニケーションの充実

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(平日9:00~17:00)

PROFILE お客様情報

i-PRO株式会社様
業種:製造
従業員数:1001名~
ご担当者様:
ファイナンスビジネスパートナー ディレクター 兼 ファイナンスDX ディレクター 土井 和俊 様
ファイナンスビジネスパートナー シニアスペシャリスト 橋本 雄太 様

i-PRO株式会社は、セキュリティ監視、パブリックセーフティ、そして医療用イメージングの各分野に欠かせないセンシング・ソリューションの世界的なリーディングカンパニーです。パナソニックにおける60年以上にわたる数々のセンシング技術とイノベーションを継承し、2019年に設立されました。私たちは、一瞬も見逃さない高度なセンシング技術とあらゆる環境に対応する信頼性の高いソリューションで、人々の命を守り救うプロフェッショナルをサポートし、より安心安全な社会の実現に貢献します。

PROBLEM 課題・ご要望

セキュリティ監視、パブリックセーフティ、そして医療用イメージングに関するセンシングソリューションの世界的なリーディングカンパニーであるi-PRO株式会社様。グローバル展開が進む中で、より高速かつ確実性の高いデータ集計を実現するため、プライマル社の管理会計システム「BizForecast」と同時に、Power BIによるレポーティングを導入されました。
2つの異なるソリューションを導入するに至った課題と導入の効果、今後の展望について、導入を担当された土井様・橋本様にお話を伺いました。

Power BIの導入を検討された理由は何だったのでしょうか?

土井)弊社は元々パナソニック株式会社の一事業部でしたが、2019年に事業分離により独立し、日本および海外4か国に関連会社を有するグローバル企業となりました。独立後も一定期間はパナソニックの基幹業務システムを使用できましたが、2022年9月末でネットワークから遮断されることが決まっていたため、自前の基幹業務システムを構築する必要があり、SAP S/4 HANAの導入を進めておりました。しかし、SAP導入効果を最大化するためには専用の管理会計システムも導入する必要があると判断し、プライマルさんに相談しました。

プライマルさんの「BizForecast」を活用することで、SAPに蓄積される実績データの管理会計軸での集計や、配賦処理などが効率よく実施できると考えました。また、予算や見通しの収集・集計処理にも優れているなど、数字を蓄積して集計する機能には全く不満はありませんでした。一方で、アウトプット帳票を確認するためにはシステムにログインしなければならない点は課題と感じました。私の理想として、CEOが毎朝、スマホで前日の実績レポートを簡単に確認できる状態を実現したいとの思いがあり、そのためには、BizForecastとBIツールの連携がマストと考えました。

Power BIの導入を弊社(カコムス)にご依頼いただいた決め手は?

土井)IT部門が数あるBIツールを検討した結果、Power BIを採用することが決まっておりました。Power BIレポートの構築は部門に委ねられていたのですが、自分たちでレポート作成するスキルはなく、依頼できる会社にも全く心当たりがありませんでした。そこでプライマルさんに相談したところ、「いい会社がありますよ」とご紹介いただいたのがカコムスさんです。

カコムスさんにお話を聞かせていただいたところ、Microsoftのサービス導入に大変精通した会社であるとわかりました。ちょうどMicrosoftのサービスを使った別のプロジェクトを計画していたタイミングでもあったことから、そちらも相談させていただいたところ「対応できます」と気持ちよくご回答をいただきました。話をするほど信頼できる会社さんだと確信しましたので、Power BIの導入からお願いすることにしたという経緯です。

プライマル社と弊社の2つのベンダーと同時に話を進める中で大変だった点はありますか?

土井)3社での合同ミーティングを定期的に開催しましたが、カコムスさんとプライマルさんの間でもいろいろ調整していただいていましたので進行が滞ることもなく、3社間でのやりとりにストレスはありませんでした。特にカコムスさんがBizForecastを理解しようとしてくれていたのがスムーズな進行に寄与したと感じています。

EFFECT 導入・効果

Power BIを導入した結果、どのような効果がありましたか?

土井)まず、経営管理レポートの作成速度が劇的に早くなりました。以前勤めていたグローバル企業でもBIツールの導入に携わったことがあるのですが、そのBIツールはデータ処理能力が非常に低く、表示切替えに数分からひどい場合は1時間近くかかることがありました。少し切り口を変えるたびに待ち時間が積み重なっていき、レポート作成がまったく進まなかった苦い経験があり、集計の高速化は必須だと考えていました。

Power BIの導入後は、データ表示に要する時間がわずか数秒に短縮されました。たとえば、各地域のデータを円貨換算後で表示した後、為替影響を除外するために現地通貨ベースで再確認するというケースがあります。これまでであれば計算に長時間が必要でしたのであらかじめ会議前に複数の資料を準備しておく必要がありました。それが今では、アメリカのデータをUSドルで表示、続けてヨーロッパのデータをユーロで表示するという切替え作業が、同じ画面内でものの数秒で完了します。この高速集計が実現したおかげで、経営陣が求めるデータをその場で出せるようになり、スピーディな意思決定に貢献できていると感じます。

現場に近いレイヤーには何か影響はありましたでしょうか?

土井)かつては経営幹部からの質問に対して、必要な情報がタイムリーに取り出せずに、「たぶん・だろう」で議論が進んでしまうケースがあったのですが、今は最短で明確な回答ができるようになりました。むしろ経営幹部がPower BIで多角的にデータを確認できることで、従来のような基本的な質問から、会計データに出てこないより深い質問へと、議論の本質が変化してきているのを実感しています。

橋本)ビジネスの最前線にいる各事業部のキーパーソンに情報が行き渡りやすくなりました。これまでは、本社にデータが集まってから各種帳票をExcel作業で作成する必要がありました。Power BI のおかげで、定型レポートはすぐにデータが表示されるようになりました。作業時間が無くなった分、事業部とのコミュニケーションに充てる時間が増えています。
また、今までできなかった角度からの非定型の分析にも取り組めるようになっています。もう以前のExcelでのレポート作成作業には戻れないと感じています。

FUTURE 今後の展望

今後Power BIおよびAzure SQLを活用する展望がありましたら教えてください。

土井)今回の構築では、データ連携の幅を広げるためにBizForecastとPower BIの間にAzure SQLを挟んでもらいました。BizForecastではカメラ、レコーダー、医療用カメラなどといった商品群ごとのグローバル連結収支を集計していますが、カメラの中にもさまざまなモデルがあります。ビジネスへの理解をより深めるためには、シリーズやモデル別まで解像度を上げていく必要があります。データ量を考えるとExcelでの集計は現実的ではなく、またデータベース化も必要と考えています。

現在カコムスさんと一緒に、ETLツールを使用したモデル別の販売計画や実績の集計ができるプラットフォームの構築を進めています。これが実現してAzure SQLに流し込めば、Power BIによる集計が可能になり、より詳細な分析ができるようになります。簡単ではないというのは進めている中で実感しているのですが、じっくりと作戦を練りながら実現しようと考えています。

今後カコムスに期待したいこと、もっと頑張って欲しいことはありますか?

土井)これからも私たちがやりたいことをどんどん実現していただきたいです。私たちはPower BIやETLツールが欲しいわけではありません。「こういうことを実現したい」という私たちの要望や課題に対して、今後も「その課題ならこのソリューションを組み合わせたら解決できますよ」とご提案をいただきたいと思います。

これからも次々と新しい技術が登場して、便利なツールが世に広まっていくと思います。それに伴っていろいろな会社からツールの導入事例は生まれていきますが、ぜひカコムスさんとは「こんな事例はまだ他社にはないですよ」というものを作っていきたいです。今回はPower BIの領域で高い技術力を発揮いただきましたので、これからも高い技術力をベースにした議論が出来るパートナーとして、当社の経営管理の高質化をサポートしていただきたいと思っています。

担当より一言

今回、i-PRO株式会社様をご紹介頂いたプライマル株式会社様とはBizForecastの共同提案やBizForecast×Power BIを題材にした共催セミナーの開催等を通じて様々な連携をさせて頂いております。i-PRO株式会社様でもBizForecast×Power BIの組み合わせにより業務改善や、スピーディな経営の意思決定等にお役立て頂けて非常に嬉しく思います。今後もi-PRO株式会社様が実現されたいことやニーズをしっかりと把握し、最善・最適なソリューションのご提案ができるよう努力して参りたいと思います。

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