ソシオークホールディングス株式会社様

Microsoft 365・Power Apps・Power Automate・Power BI導入事例 Microsoft 365を活用し、社員同士が「感謝の気持ち」を送り合える仕組みを構築

ソシオークホールディングス株式会社様
業種:サービス
従業員数:1001名~

POINT 事例のポイント

  • インナーコミュニケーション活性化に、Microsoft Power Appsでアプリを制作
  • 運用開始後は、PowerBIレポートによるリアルタイムな状況把握と速やかな対応を実現

課題・ご要望

  1. 紙で行っていたコミュニケーション活動が、社員数増加に伴い困難になった
  2. 日々の感謝の気持ちを伝えられるソリューションを作りたい
  3. 現行のグループウェアでは、求めるコミュニケーション活動が実現できない

導入・効果

  1. グループ横断的なコミュニケーションが増えた
  2. アプリの利用状況が可視化され、状況の把握・対策のスピードが向上した
  3. 自分の仕事が意義あるものだと認識してもらえた

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PROFILE お客様情報

ソシオークホールディングス株式会社様
業種:サービス
従業員数:1001名~
ご担当者様:
組織活性化本部 副本部長 上席執行役員 近藤佑介様、情報システム課 加藤 貴一様

「社会と共生する樹でありたい」をグループミッションに掲げ、フードサービス、子育て支援、運行管理・移動サービスなど、地域生活を支えるソーシャル事業を展開。変化する社会のニーズにスピーディーかつ的確に応え、いきいきとした社会づくりに貢献する「共通価値の創造(CSV = Creating Shared Value)経営」を推進している。

PROBLEM 課題・ご要望

フードサービス、子育て支援、公共施設、運行管理・移動サービスなど地域生活を支える事業をグループ全体で展開しているソシオークホールディングス株式会社様。
Microsoft 365を活用して、約300名の本支店社員のインナーコミュニケーション活性化に取り組まれています。今回は組織活性化本部 副本部長 上席執行役員 近藤佑介様、情報システム課 加藤 貴一様に、プロジェクトの背景や効果を伺いました。

TTP(Thanks Tree Program)とは?

御社の人事施策の一つ、「サンクスツリープログラム」(以下、TTP)の取り組みについて教えていただけますか?

近藤様:当社グループの大事にしたい想いとして、「愛情・感謝・信頼・希望」の4つのキーワードがあります。これらをお互いで分かち合うために、付箋紙に感謝・喜び・励ましの気持ちを書き、壁に掲示して伝える仕組みとして、2013年にスタートしました。
ソシオークグループに連なる一人ひとりが、互いに関心を払い合い、喜びを分かち合い、励まし合い、助け合う。そのような温かな社風をグループの文化へと定着させていきたいとの想いから開始しました。
日々の仕事で出会う同僚、先輩、後輩をはじめとするソシオークグループの仲間たちに、「ありがとう」「頑張ってるね」「良かったね」と言葉にして照れずに伝え合う。1本の枝に貼った付箋紙がやがて大樹になるというイメージです。
私はまだ入社前だったのですが、開始後、実際に何百枚もの感謝のメッセージで、オフィスの壁が埋め尽くされたとの事です。
しかし、社員数が増えたことで、運用が難しくなってしまい、2年前くらいにこの施策は終了してしまいます。

以前のアナログな運用から、Microsoft 365での運用へと移行されたきっかけは何だったのでしょうか?

近藤様:2021年4月から、5ヶ年 Plan「Socioak Vision 500」という中期経営計画がスタートしました。ビジョン・ミッション・バリューや人事制度を改定し、組織イノベーションのためのHRに関するガイドブックを作成しました。
「愛情・感謝・信頼・希望」を社員の皆さんに感じてもらう手段として、人事評価とは全く関係のない、日々の「ありがとう」や感謝の気持ちを、伝えられるソリューションを作りたいなと考えました。人から人に感謝を伝えていくことで、仕事におけるモチベーションにしてほしいという意図です。
これを以前のように紙ではなく、Microsoft 365のアプリケーションを使ってシステム化できるんじゃないか、という話になりました。​

Microsoft 365導入前の課題

TTPアプリはMicrosoft Power Appsでローコード開発を行い、Power BIやPower Automateと連携しています。Microsoft 365導入前の課題、導入により期待していたことを教えていただけますか?

加藤様:Microsoft 365導入前は、グループウェアを利用していました。ライセンス更新のタイミングで、会社が右肩上がりに成長し続ける中、社員数に比例しアクセス数やアカウント数も増加。社員数のアカウント管理に煩雑さがあり、管理工数が増加していました。
また、当時利用していたグループウェアは、1人あたりのWebメールの容量が少なく、メール以外のコミュニケーション手段もない状況。かなり閉鎖的なコミュニケーションだったという課題感もありました。
グループウェアはオンプレミスで稼働していたので、拡張性など考慮しクラウド化の波に乗りたいとも考えていました。Office製品との親和性や拡張性も考えて、Microsoft 365を選定しました。​

EFFECT 導入・効果

TTPアプリの開発工程

クラウドへ移行して、実際に業務アプリを開発する際にはどのようにプロジェクトを進めたのでしょうか?

近藤様:まず「デジタルで、こういうことができないか」というイメージをカコムスさんに共有しました。今回プロジェクトを担当したカコムスさんのSEの方が、私たちにすごくイメージしやすいような形で要件定義をし、実際に画面イメージを見ながら進めていただいたので、非常にスムーズでした。弊社から「こういうことをやりたいんだよね」と伝えてから、完成までがすごく早かったと思います。

開発要件で一番重視していたことは何でしたか?

近藤様:利用されないと意味がないので、徹底的にシンプルにしました。たとえば、画面遷移が少ない、ボタンが多すぎない、などです。おかげさまで、今回リリースした後にあまり問い合わせがなかったんですよ。視覚的な分かりやすさ、操作のしやすさは、上手くアプリの中に入れ込めたんじゃないかと思っています。

≪TTPアプリイメージ≫

≪TTPアプリシステム概要≫

アプリリリース後の反響

リリース後、社員の皆様から実際にどのような反響がありましたか?

近藤様:リリースしてしばらくすると、メッセージを受信した人たちから結構リアクションがありました。「こんなメッセージをもらったんです」「メッセージをもらうとすごい励みになります」などです。
特に、会社全体に対して当社の関連ニュースを発信する「新聞部」という仕組みがありまして、その方の情報提供が日々役立っているという声はすごく多かったですね。
メッセージを送った方々も、日頃その人に感謝はしていると思いますが、わざわざ伝えにいくことは少なかったと思います。今回のアプリを使うことによって、気軽にメッセージを送れるようになったのではないかと思います。

Microsoft 365導入とTTPアプリ化の効果

Microsoft 365導入後の効果をどのように感じていらっしゃいますか?

加藤様:まず、確実にセキュリティレベルが上がりました。また、グループ横断的なコミュニケーションが多く発生したことも成果と捉えています。

TTPの運用工数や、担当者負荷の観点ではいかがですか?

近藤様:メッセージの送受信データが、PowerBIレポートの方にリアルタイムに反映されるので、状況が一目瞭然です。
Power Automateを利用し、隔週のタイミングで社員にも投稿を促しているのですが、リリース初期はTTPアプリの利用率が思ったよりも少ないことが判明しました。状況が可視化されるので、社員に対するTTPアプリ利用促進頻度を隔週から毎週へと急遽変更することができましたね。

システムではなく人事の視点から、今回のアプリの成果はどの点にあると考えていらっしゃいますか?

近藤様:日々自分のやっている仕事が、誰かの「ありがとう」に繋がるような、意義ある仕事なんだと認識してもらえた点ですね。この仕組みがなければ、日々淡々と自分の仕事をこなし「誰かの役には立っているんだろうけど、わかりづらい」という状態だったと思います。
人から「ありがとう」と感謝がもらえることによって、自己肯定感が高まり、自身のモチベーションに繋がってパフォーマンスも上がる、という流れが一番期待できる効果だと考えています。

FUTURE 今後の展望

TTPアプリとMicrosoft 365の今後の活用

TTPの今後の活用について、お伺いできますか?

近藤様:やりとりするテキストメッセージを分析したいですね。テキストマイニングをすることで感謝をもらいやすい人の傾向が見えてくる気がします。メッセージにどんなキーワードが含まれているかの解析ができると、それをベストプラクティスとして活用できそうですね。一方で、TTPアプリ利用者には率直な気持ちを相手に送ってほしいので、運営側でのデータ解析が入るとなると、少し気持ち悪さがあるかもしれません。

Microsoft 365を今後、どのように活用していきたいか教えてください。

加藤様:当グループの強みの一つとして「現場力」が挙げられます。現場の問題を自分たちで改善・解決していく文化とMicrosoft 365のデジタル技術を活用し、業務生産性の向上を図る。そういったことを推進したいと考えています。
Office365活用推進をテーマに、Office365活性化プロジェクト(通称 “オカピ”)を立ち上げました。当社はITリテラシーが決して高くないので、ちょっとしたことを覚えるだけでも業務の生産性が向上すると考えます。Microsoft 365を活用したRPAの推進や、各種データの共有化、PowerBIを活用したデータの可視化、セルフBI環境の仕組みの展開などを予定しています。
推進にあたり全部ベンダーさんにお任せではなく、内製化を進めていきたいですね。内製化推進に向け、今後もカコムスさんにご支援いただければ幸いです。

担当より一言

Office365活性化プロジェクト(通称 “オカピ”)というユニークな名称で業務改善や効率化に取組まれていることから、様々なアイデアが生まれ、実際に具体化をされておられます。デジタル化がより加速していく中では非常に有効な取組みであり、組織やグループ全体の成長に繋がるものと感じております。今後もオカピの推進やDXを活用した業務改革においてご支援、ご協力ができればと思います。

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