マイルストーンゼネラル株式会社様

標準機能をフル活用し、ローコード開発で機能を拡張。低コストで理想の業務管理システムを実現

マイルストーンゼネラル株式会社様

課題・ご要望

  1. 複数システムへの分散による二重入力の手間や作業ミスの解消
  2. 旧システムでは限定的だった複写機能の拡充
  3. 在庫を適正に管理できる仕組みの構築
  4. 外出先から申請・承認できる環境の整備

導入・効果

  1. データの一元管理により、
    業務プロセスの効率化が図られ作業ミスの発生を抑制
  2. 入力不要の複写機能を活用することで、作業の正確性を向上
  3. 在庫の適正管理をシステム化し、アラート機能で在庫切れを防止
  4. 承認フローによる業務の可視化とペーパーレス化

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PROFILE お客様情報

マイルストーンゼネラル株式会社様
業種:理化学機器輸入商社
従業員数:~30名
ご担当者様:
代表取締役社長 水嶋 宏之様、CS推進室 課長代理 及川 史朗様、仕入調達担当 課長代理 中山 圭子様、テクニカルサービス担当 主任 坂本 裕輔様

マイルストーンゼネラル株式会社様は、1998年に設立された理化学機器の輸入商社です。主に国公立の研究機関や製薬・食品・計量証明事業所などの企業を対象に、最先端の分析機器を提供。
販売後のサポート体制にも力を入れており、機器の修理やメンテナンスを含めたトータルサポートを通じて、長期的なパートナーシップの構築を目指されております。

PROBLEM 課題・ご要望

旧基幹システムのサポート終了を機に、入力ミスや顧客データの二重管理、紙ベースの承認フローによる業務負担など、さまざまな業務課題を改善するために、ERPソリューション:「BeSpice®DecERP」(以下、DecERP)を導入しました。
標準機能を幅広く活用したうえで、ローコード開発により機能を追加・最適化。データの一元管理やペーパーレス化、複写機能の拡張や在庫監視の自動化など、業務プロセス全体の効率化とミスの削減を実現しました。導入の背景と効果、今後の展望について、CS推進室の及川様にお話を伺いました。

重視したのは「コスト」と「拡張性」。豊富な標準機能とローコード開発が決め手に

導入に至る経緯を教えていただけますでしょうか。

長年使っていた基幹システムが老朽化する中で、業務上のさまざまな課題に直面しました。特に問題だったのは「データの散在」です。たとえば顧客情報はMicrosoft Access(以下、Access)、販売情報は基幹システムで管理しており、お客様の会社名や担当者名が変更になるたびに、両方のデータを二重で修正する必要がありました。

見積書は、申請・承認フローが紙ベースで行われ、煩雑な作業を経て、依頼先へ提出していました。 機能面でも、複写機能が限定的で一部のデータしかコピーできなかったり、業務上の細かい不便さが数多く存在していました。

このような課題を抱える中、基幹システムで使っていたブラウザのサポート終了が迫り、開発ベンダーからも保守契約終了の申し出があったことを機に、システムを刷新することになりました。

新しいシステムやベンダーを検討するにあたり、どういった点を重視しましたか?

まずはコスト面。その上で、旧基幹システムと同等以上の機能が使えることや、機能を柔軟に追加できることも重視しました。低コストかつ機能の拡張性に優れている製品を探す中で、オープンソースERPの「iDempiere」に着目し、カコムスさんの「DecERP」を見つけました。

検討の結果、DecERPを選んだ理由・決め手は何でしたか?

最大の決め手は、圧倒的なコストパフォーマンスの良さです。オープンソースをベースにしており、標準機能も豊富にあるため、コストを抑えられる。旧システムにはなかった顧客管理機能も、ローコード開発により比較的安く追加できることも大きな決め手でした。

また、営業担当の方の対応も後押しになりました。私たちはシステム開発に不慣れであり、十分な情報を提供できませんでした。それでもカコムスさんは限られた資料から旧システムの仕様を丁寧に読み解き、細やかな提案をしてくださった。「カコムスさんなら契約後も寄り添って開発を進めてくれるだろう」と信頼できました。

加えて、電子帳簿保存法やインボイス制度といった最新の法制度にも対応しているので、コンプライアンスの面でも安心して導入を決められました。

EFFECT 導入・効果

開発途中の「これを追加したい」にも対応。
現場に最適化したシステムで「業務効率化」と「ミス削減」を実現

採用決定後、どのように導入を進めていきましたか?

2023年7月に開発プロジェクトを始動しました。要件定義の打ち合わせに時間がかかって大変でしたが、初期段階で細部まで仕様を固められたおかげで、その後の開発工程をスムーズに進めることができました。10月から具体的な設計・開発をスタート。試行期間を経て、2024年7月に本格的な利用を開始しました。プロジェクトの進行状況が課題管理表やタスク一覧で常に可視化されていたので、全体を把握しながら進めやすかったですね

開発では、カコムスさんからご提案いただいた「アジャイル開発」という手法を採用しました。これは機能ごとに「実装」「テスト」「評価」を行い、このサイクルを繰り返しながら開発する手法です。開発中に確認のステップを重ねられたことが、運用開始後のトラブル防止につながっていると思います。

導入の過程において、カコムスの対応はいかがでしたか?

コミュニケーションは円滑で、メールや電話、ウェブ会議など、その時々の状況に応じて対応してくださいました。

特に印象に残っているのが、当初の要件にはなかった「棚卸し」の機能を追加していただいたことです。当社は9月末決算なのですが、開発が進み始めた10月頃、社内はちょうど期末棚卸しの作業に追われていました。当時はまだ旧システムを使っていましたが、在庫の数量しか出力できず、計算・集計作業が煩雑でヒューマンエラーも起こりやすい状況で……。「この作業を自動化したい」と考えてカコムスさんに相談したところ、「できますよ」「やりましょう」と応じて、開発する機能に追加してくださいました。要件定義が終わった後だったにもかかわらず臨機応変に対応してもらえて、本当にありがたかったですね。

新しいシステムを導入するにあたり、苦労されたことや工夫されたことはありますか?

通常業務との両立に苦労しました。特に大変だったのは、システムの試行期間が社内の繁忙期と重なってしまったことです。新しいシステムの使い方に習熟する時間がなく焦りを感じていたところ、カコムスさんが当社の状況を汲み取り、本番稼働のスケジュールを見直してくださって。そのおかげで、実践的なトレーニングの期間を十分に確保でき、担当者の気持ちにも余裕が生まれて万全の準備ができました。

導入した結果、どのような変化・効果がありましたか?

まず、業務効率が大きく向上しました。
各業務に合った帳票出力機能を追加したことにより少なくとも10%以上の効率化を実現。特に、カスタマーサービスや受注・発注業務、海外からの仕入れ業務の担当者から、「業務効率が上がった」「便利になった」との声が多く上がっています。

また、見積もりの作成がほぼペーパーレス化され、承認フローもシステム上で完結するように。これにより、出張先など社外からでも業務を進められるようになりました。

製品の在庫についても、DecERP上で適正数を管理して下回った場合にはアラートが出るため、発注漏れ防止によるミスがなくなりました。 また、月末に在庫評価を行えることにより、税理士との試算表のやり取りもスムーズかつ正確に行えるようになったことも大きな変化です。

個別の機能では、「複写機能」が社内で大変好評です。過去に作成した見積もりを丸ごとコピーしたり、受注伝票のデータから発注伝票を作成したりできるため、入力の作業負担とミスが大幅に減りました。

これに加えて、画面の分かりやすさも入力ミスの防止につながっています。たとえば受注伝票の画面では、顧客情報などの全体(親タブ)と、品目の明細(子タブ)が同じ画面上に表示されるため、全体を見ながら入力作業を進めることができます。

このほかにも、旧システムではできなかった顧客管理を同一システムで管理できることで、保有している装置スペックや部品検索も可能になったこと、シリアル番号による検索ができるようになり、装置の移設履歴(設置場所の変遷)が把握しやすくなるなど、便利な機能が数多くあり、日々の業務全体が大きく改善されたと感じています。

FUTURE 今後の展望

現場の声を反映して進化させていく。「もっと便利なシステム」を目指して

今後のシステムの活用について、展望をお聞かせください。

現状でも完成度の高いシステムに仕上がっていますが、システムは毎日使う中で「こうだったらもっと便利なのに」という新たな要望やアイデアが出てくるものだと思います。DecERPは標準機能が豊富であり、必要に応じて機能を追加したり、業務に合わせて柔軟にカスタマイズすることもできるソリューションですから、現場の声を吸い上げながら今後もシステムを進化させていきたいですね。

たとえば、今は別の方法で管理している名刺のデータをDecERPと連携できれば、さらに業務がスムーズになるはずです。また、顧客管理の画面からワンクリックで見積もりを作成できる機能があれば、入力の手間やミスをさらに減らせるのではないかと考えています。

最後に、今後カコムスに期待することがあればお聞かせください。

開発期間中はもちろん、運用が始まった後も親身に相談に乗っていただき助かっています。私たちはITに精通しているわけではないので、カコムスさんの存在は非常に心強いです。今後もこれまでと変わらない手厚いサポートの継続を期待しています。

担当より一言

DecERPの標準機能をできるだけ活用する方針で進めてまいりましたが、どのような機能があるのか分からないまま要件を整理していただく必要もあり、当初はご不安もあったかと思います。
また、通常業務と並行してのご対応で、大きなご負担をおかけしたことと思います。

そうした中でも、弊社の進め方をご理解いただき、前向きに取り組んでいただけましたことに、心より感謝申し上げます。今回のシステム導入を通じて、貴社の基幹システム運用に少しでもお役に立てたことを、大変うれしく思っております。

今後もお客様のニーズやビジネス環境の変化にあわせて、基幹システムの新たな取り組みに柔軟に対応できるよう努めてまいります。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

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