【ITコンサルタントがおくるDX推進コラム-空を仰げば-】
第8回:たかがマニュアル、されどマニュアル
第8回:たかがマニュアル、されどマニュアル
いつもお世話になっております。IT コンサルティングサービス部の空井(ソライ)と申します。
DX関連の情報をお伝えさせて頂くコーナーです。今回は 8 回目。
皆様のDX推進の気付きになれば幸いです。
マニュアル、手順書、業務フローが定められていない企業が、意外に多いように思います。
みなさんの職場はいかがでしょうか?
「マニュアルがなくても業務は回っているから、不要だ」と考える人もいるかもしれませんが、本当にそうなのでしょうか?
私のキャリアのスタートは、人事業務でした。
当時、上司から業務内容、手順などをOJTで教えていただいたのですが、全て口頭での説明でした。
入社間もないので知らない用語も多く、とにかく必死で全てをメモを取っていたことを今でも鮮明に覚えています。
その時思ったのは、「なぜマニュアルや手順書を使って説明してくれないのか?」でした。
「マニュアルがあれば早く理解でき、復習もしやすいため習熟スピードが格段に上がるのに。」と。
この経験から、私は業務の引継ぎを受けたり、新しい業務をつくる場合は、必ずマニュアルを作るようにしました。
理由は2つあります。
①自分にとってのメリット:自分でマニュアルを作成することで、業務内容を正しく・深く理解できる。
②会社にとってのメリット:誰かに業務手伝ってもらったり、引き継いだりする場合に、業務の品質低下を防ぐことができる。
上記2つの理由もありますが、いつか自分の担当業務を誰かに引き継ぐとき、自分が感じた不満や苦労を、
引き継いだ人に感じてもらいたくない、そんな思いもあってマニュアル化を進めていったものでした。
なお、マニュアル作成の時間が無いという場合は、録音や録画をお勧めします。
例えば、Microsoft Teams の会議録画機能を使って、口頭による引継ぎ説明を録画する方法があります。
Teams会議のトランスクリプション(文字起こし)機能を使用すると文字起こしすることができるので、あとでマニュアルとしてまとめるのに便利です。
さらにCopilotを利用できるのあれば、Copilotを使用することで文字起こしした内容を要約させることもできます。
数年人事業務を担当したある日、経理業務をやってみないかとのお話しをいただきました。
もちろん、すぐに承諾し、人事の業務を別の人に手放すことにしました。
引き継ぐべき人事業務は全てマニュアル化していたおかげで、比較的短期間で引継ぎを完了させることができたのは言うまでもありません。
このように、マニュアルは必要かつ重要な、会社の資産であると考えます。
そして会社の資産である以上、マニュアルは常に最新化され、活用されなければなりません。
「マニュアルはあるけれど、古いまま更新されていない」という状況もよくある話しですが、
この状態では先述した「業務の品質低下を防ぐ」というメリットを得ることはできません。
これを防止するために、会社のルールとして、マニュアルを作ることと、定期的(最低でも年1回)最新化することを規定し、
日常業務にマニュアルの更新業務を取り込むようにしましょう。
配信日:2024年7月26日
こちらの資料もおすすめ!
バックオフィス業務改善のヒント・事例集
バックオフィス(管理部門)の業務改善に関するヒント・事例等をまとめています。 業務改善を進める際の切り口の参考となりますので、業務改善に取り組もうとされている方にお勧めです。
バックオフィス成熟度診断セルフチェックシート
「プロセス管理」と「情報共有・活用」の観点より5段階で成熟度を評価します。 自部門が組織としてどれくらいの成熟度レベルにあるのか、設問に答えて自己診断してみましょう。
課題やご相談事項等ございましたら下記フォームよりお気軽にお問い合わせ下さい。