関西大学様

デバイス導入導入事例 本当に目指すべきは学生一人一人に届く教育

関西大学様
業種:学校・教育
従業員数:1001名~

POINT 事例のポイント

  • 教育のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実例でご紹介

課題・ご要望

  1. コロナ禍による対面の制限を主とした教育現場への影響
  2. 新しい技術やデバイスの早急な導入が急務
  3. 質の担保された授業を届けるために必要なことは何か

導入・効果

  1. 全学規模でICTの活用による教育環境整備を実施
  2. HMDを使用したVR活用授業を実施
  3. 教員授業配信用個別ブースを設置

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PROFILE お客様情報

関西大学様
業種:学校・教育
従業員数:1001名~
ご担当者様:
副学長 藤田様、学長補佐 堀井様

関西大学様は、大阪府吹田市に本部を置く私立大学で、13の学部と、3万人の学生を擁し、大阪府下に5キャンパスを構えられています。2022年には大学昇格100年を迎えられます。

PROBLEM 課題・ご要望

『本当に目指すべきは学生一人一人に届く教育』
これは藤田副学長に関西大学様独自のKU-DX(KANSAI UNIVERSITY DIGITAL TRANSFORMATION)についてお聞きした際の言葉です。新しい技術やデバイスの導入を進めているが、常に目的は上記であると仰っていました。今回弊社ではHMD(ヘッドマウントディスプレイ)/360°カメラ等のデバイス導入とそれを活用したVR活用授業のフォローをさせて頂きましたが、その部分に留まらず広くKU-DX全般についてお話を伺いました。

KU-DXについて

きっかけはどのようなものでしたか?

藤田:契機としては、2020年コロナ禍によって対面に強い制約が加わる中、全学規模でICTを活用した教育環境を整備する必要性が高まる形でスタートいたしました。またそのタイミングで文部科学省のPlus-DX(デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン)において「学修者本位の教育の実現」と「学びの質の向上」というこの2つのカテゴリーで申請案が採択されたことも大きな励みになりました。

コンセプトについて教えて頂けないでしょうか?

藤田:コンセプトを一言でいうと「インクルーシブでボーダーレス、そして何よりもインタラクティブな学び」ということになります。​

インクルーシブは、学生がその個性、特性に合わせて参画できる授業を目指すということです。障害のある学生さんはもちろんのことですが、例えば、発表は苦手だけれども、文章を書かせればすごい学生さんとか、あるいは、論理は苦手だけれども、場の雰囲気を読むことに長けていて打ち合わせの意見の方向性をまとめるのは得意だとか、オンラインにおいてもそうした個性がちゃんと生かせるような授業それを実現するということを目指しています。​

また、ボーダーレスというのは、以前より分散キャンパスを持つ本学としては、あるキャンパスで開講されている授業を配信して、他のキャンパスでも受講できることを当たり前にしたいと思っていました。ただ、配信することを前提とするコンテンツとして、授業を制作するに当たって、単に講義の様子を撮影すればよいというわけではなく、映像や資料が、より効果的に伝わるような工夫を盛り込むことが必要となってきます。また、それは簡単かつシンプルに制作できないと意味がないとも考えています。​

インタラクティブ、これは先生が喋るだけの一方的な授業ではなくて、オンラインであっても双方向性を確保してアクティブで実践的な学生に応えられる、そんな授業を目指すということです。​

どのようにスタートされたのでしょうか?

藤田:まず、DXやICTに素養のある先生を、情報系の学部以外からも連れてくることから始めました。その中に堀井先生も含まれています。その次に、どのような技術デバイスを導入するのかを検討いたしました。またその際に、参加してくれる先生がこの取り組みを面白がってくれるように留意もいたしました。​

推進する際にこだわったポイントは?

堀井:DXはデジタル技術を使った変革です。我々はコロナ禍の中、さまざまなコンテンツを切り替えながら、よりリアルな遠隔授業を展開してきました。しかし、どのようなリアルな授業であっても複雑な機器の操作が必要なようでは、これは本末転倒です。我々がこだわったのは「ワンボタンDX」すなわち複雑な機器の操作をたった一つのボタン操作で実現してしまうことです。​

スイッチャーに目をつけられた理由は?

堀井:我々は、ブラックマジックデザイン社のスイッチャーを導入しています。理由は数多くあります。このスイッチャーは、非常に多機能であり、プロ仕様にも耐えうる安定性と信頼性を持っています。そして、「Stream Deck」と呼ばれるボタン配列からなるデバイスを使ってワンボタン操作ができる点です。欲しい機能をマクロで組み、これを「Stream Deck」のボタンに割り当てることで、「ワンボタンDX」が実現できます。
関西大学で求めたのは、1年経っても5年経っても陳腐化することのない進化するDXです。​

EFFECT 導入・効果

実際の取り組みを紹介

全学規模での環境整備はどのような形となりましたか?

藤田:KU-GSC (KANSAI UNIVERSITY Global Smart Classroom)というシステムを稼働させました。このシステムは“Class”というアプリケーション上に構築されておりまして、オンライン、オンデマンドの授業に対応しているだけではなくて、LMS (学習管理システム) としての機能も一部備えておりましてテストや課題等の情報も管理され、そしてコロナ禍においても全学生に学びの場を提供するものになっています。

HMDを使ったVR活用授業の感想は?

堀井:学生がどういう反応を示すか?これについては私自身も非常に興味を持っていました。すべての学生がVR初体験でした。最初戸惑いがありましたが操作方法がわかってくると一気に別世界にのめり込んでいきました。とにかく楽しかったのだと思います。驚きの声をいっぱいあげていました。VRは、体験型の学習に威力を発揮するまさにこれからの技術であると私は思います。

オンライン授業の制作や配信における工夫は?

藤田:教員授業配信用の個別ブース。これはGSC-Cubicと呼んでおりますが、その施設を、各キャンパスに作りました。これは質の担保されたオンライン、オンデマンド配信が可能なブースになっておりまして、先ほどのスイッチャーを含め、各種のツールを教員が利用できるようになっております。

FUTURE 今後の展望

KU-DXを含むDXやICT活用について

今後の展開や展望をお聞かせください。

藤田:現時点では、遠隔の授業、ハイフレックス、ハイブリットの授業、それが混在しているので関西大学はどんな大学キャンパスにしたいのか、さらにどんな大学でありたいのかということを突き詰めないと今後の方向性は出てこないと考えております。
現在、3 万人近い学生がいるわけですが、本当に目指すべきは学生一人一人に届く教育です。対面であっても、遠隔であっても目指すべきものであると考えていますが、それが実現できるように大学が今、懸命に最適解を追求していかねばならないと思っております。新しい技術やデバイスの導入はこれからも続くでしょうけれども、しかし、それは目標ではなくてあくまでも手段であってそれを活用して学生一人一人に教育を届けるために何をするか、これを考えることが肝要だと思っております。

展示会で堀井先生に紹介させて頂き、弊社を知って頂くきっかけとなったバーチャルイベントプラットフォーム「VRmillion」についてお聞かせください。

堀井:VRmillionを拝見したときには非常に驚きました。大規模な展示会にはよく足を運びますが、その光景が、まさにVRmillionのバーチャルの世界に実現されていました。特に細部まで作り込まれていましたので、実用性が非常に高いというのが私の最初の印象です。例えば、大学での利用を考えますと「オープンキャンパスでの学部別入試説明会」「クラブやサークルでの部員募集」また「研究室紹介」など、さまざまな場面で活用できそうです。
ネットの高速化がさらに進めばバーチャルな3Dの世界が日常の当たり前のシーンになってくるように感じます。

担当より一言

今回KU-DXという大きな取り組みをお手伝いさせて頂く最初の1歩は踏み出せたかと考えます。SIerとして新しい技術や新しいデバイスを提供することは勿論のこと、その先にある学生へのメリットも合わせてご提供をしていきたいと考えております。特に「VRmillion」については弊社主導で導入から利活用まで行えるよう社内関係各所一丸で取り組みたいと考えています。

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(平日9:00~17:00)