【BIコンサルタントが語るコンサルコラム】
第19回:変化を受け入れる

第19回:変化を受け入れる

いつもお世話になっております。コンサルティングサービス部の長榮(ナガエ)と申します。
システム構築・IT・業務改善・業務改革に関する情報や、業務において日々感じていることを、 この場をお借りしてお話しさせて頂くコーナーです。今回は 19 回目。

プロジェクトマネジメントにおける知識体系 PMBOK が、2021年8月の第 7 版で「アジャイル型開発の 考え方に移行した」と話題になっています。計画通りに成果物を作り込んでいく予測型アプローチから、 顧客への価値提供を目的とした適用型アプローチへの変革を遂げています。

プロセスやツールよりも個人と対話を
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを
契約交渉よりも顧客との協調を
計画に従うことよりも変化への対応を
― アジャイルマニフェストの 4 つの価値

10年ほど前、「アジャイル」という言葉は今ほど一般的では無く、まだまだ新しい概念でした。
開発案件を担当していた当時、要件定義後の追加要望対応や変更管理に対して 「ウォーターフォール型のアプローチは限界だ…」と辟易していました。
4~6ヵ月の小規模でも「全てが計画通りなんて無理がある」「なぜベストプラクティスに則っているのに、 こんなにも上手く行かないの…?」と頭を抱える日々でした。

このフラストレーションの解消・救いを求めた先が「アジャイルな○○」や「アジャイル型○○」など、 アジャイルマニュフェスト起草者たちの書籍でした。日本語翻訳が出版されだした時期と重なります。
バーンダウンチャート・イテレーション・レトロスペクティブ・リファクタリング…等々、 それまでに無かった概念を夢中になって勉強し、業務への適用をメンバーと検討・模索したのでした。

幸いなことに理解あるお客様に恵まれ、いくつかの案件でバーンダウンチャートによる進捗可視化や週単位のイテレーション、 スタンドアップミーティングなどを業務適用させて頂ける機会を頂けました。
当時の上司からは「変な布教活動をしないように!」と揶揄されたり、一部のアレルギー反応もありましたが、 以前よりも、お客様との一体感が生まれ、よりビジネスフィットした業務推進が可能になりました。
(※勿論、全ての案件ではありません)

あれから10年、近隣でバーンダウンチャートで管理するプロジェクトをなかなか見かけないにしても、 「アジャイル」という言葉が市民権を得ている事に気付かされます。我々のプロジェクトアプローチに対し、 IT とは無縁と思える部署のお客様から「アジャイルチックですね!」とお声掛けを頂くこともあります。
時間を掛けて変化していく様を、身をもって体験できたことは、貴重で幸せなことなのかもしれません。

私が PMP を取得した 2013年当時の PMBOK は第 4 版。ベストプラクティスも進化をしています。
改めてしっかり勉強し直さねば!と思うと共に、アジャイルネイティブな世代への教育も大きな課題です。

配信日:2022年6月10日

長榮 智和 / Tomokazu Nagae
ITストラテジスト / プロジェクトマネージャ / システムアーキテクト / PMP

2002年新卒入社。大手電機メーカー様の業務に長年従事。要件定義から開発/導入/運用/再構築と各フェーズを経験。 後半の10年程は、SCM・PSI領域の見える化(BI)業務にて PM・IT企画構想担当。中国(蘇州)・インドネシア(ジャカルタ)への海外出張も経験。 現在は、BI・IT コンサルタントとして、業務整理・業務改善・データ可視化などに携わっている。

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