【BIコンサルタントが語るコンサルコラム】
第21回:仮説の構築と破壊

第21回:仮説の構築と破壊

いつもお世話になっております。コンサルティングサービス部の長榮(ナガエ)と申します。
システム構築・IT・業務改善・業務改革に関する情報や、業務において日々感じていることを、
この場をお借りしてお話しさせて頂くコーナーです。今回は 21 回目。

「あー、そこはまだ決まってないから想定で書いておいてー」との先輩 SE の指示に、
「えー?、決まってないのに書けないよ」と固まってしまう…。プログラマーあるあるです。

「仮説を持つ勇気」と「仮説を壊す勇気」、その二つが仮説思考のポイントである
― 出典:コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法
― 名和 高司

さて、フェーズ終了やプロジェクト完了の反省会にて、

  • 今回はヒアリングが足りなかった → 次回はヒアリングの回数を増やそう
  • 要望をきちんと聴けてなかった → 要望をきちんと聴き出そう
  • お客様が要件を決めてくれなかった → きっちり要件を決めて貰うように要請しよう
  • 分析するには情報が不足していた → 全てを調べて情報を集めよう

なんて、良くある風景ではないでしょうか?
反省は大切ですが「じゃあ、それらを事前認識してたら上手くいってた?」と疑問に思うのです。

どんなに細心の注意を払って事前準備をしても、100%の精度でヒアリングすることは出来ませんし、 要件が言語化されていたり仕様が固まっていることは稀。全ての情報を調べ尽くすには時間が足りません。

我々がご支援する「データ可視化・BI」(Power BI 導入支援サービス)では、考えるのと同じ速度で
「作っては壊す」を繰り返します。多くの事例で知り得た経験・知識を集約・類推することで、
断片的な情報をもとに”仮の答え(仮説)”を用意して組み立てていきます。
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お客様からは色々な反応があり「ちょっと違うんだよなぁ~」なんてご発言を頂いたら儲け物。
苦心したプロトタイプがお客様の期待を外れたことで「労力を丸々無駄にしてしまったかも…」
という恐怖が襲いますが、チームメンバーの「不確実性への耐久・耐性」に感謝しつつ、
「では、別の方向性ですね」とさっさと軌道を修正します。「少し本質に迫れた」のですから。

配信日:2022年8月25日

長榮 智和 / Tomokazu Nagae
ITストラテジスト / プロジェクトマネージャ / システムアーキテクト / PMP

2002年新卒入社。大手電機メーカー様の業務に長年従事。要件定義から開発/導入/運用/再構築と各フェーズを経験。 後半の10年程は、SCM・PSI領域の見える化(BI)業務にて PM・IT企画構想担当。中国(蘇州)・インドネシア(ジャカルタ)への海外出張も経験。 現在は、BI・IT コンサルタントとして、業務整理・業務改善・データ可視化などに携わっている。

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