【BIコンサルタントが語るコンサルコラム】
第33回:焦らず急げ、手を抜くな
第33回:焦らず急げ、手を抜くな
いつもお世話になっております。IT コンサルティングサービス部の長榮(ナガエ)と申します。
システム構築・IT・業務改善・業務改革に関する情報や、業務において日々感じていることを、
この場をお借りしてお話しさせて頂くコーナーです。今回は 33 回目。
ピーター・F・ドラッカーは「経営学の父」と称されています。以下は『仕事と労働』について。
「 仕事と労働(働くこと)とは根本的に違う。
仕事をするのは人であって、仕事は常に人が働くことによって行われることはまちがいない。
しかし、仕事の生産性をあげるうえで必要とされるものと、人が生き生きと働くうえで
必要とされるものは違う。したがって、仕事の論理と労働の力学の双方に従ってマネジメント
しなければならない。働く者が満足しても、仕事が生産的に行われなければ失敗である。
逆に仕事が生産的に行われても、人が生き生きと働けなければ失敗である。」
― 出典:マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則
― ピーター・F・ドラッカー (著)、上田 惇生 (翻訳)
学生時代に経験した様々なアルバイトが、世に出ること・働くことを強く意識させてくれました。
中でも印象深いのは、大学時代に長期間携わり色々と学べた、お蕎麦と地酒が売りの創作居酒屋でした。
つい先日(年末)、我が家の大掃除で、当時のマネージャーに諭された内容をメモした紙を発見っ!
チェーン店ではなく、オープン直後の混乱もあって、洗練された業務マニュアルや行動規範などは存在せず、
肩に手を置かれ、視線の先を合わして耳打ちされたマネージャーの言葉がルールブックでした。
- お店の箱(座席)は一定。これ以上増える事は無い。上限があるんだから安心せよ。
焦らず急げ。 - 焦りは他のバイトや客に伝染する。余裕の無い店員が居る店に「また来たい」と思うか?
楽しそうにやれ。 - 待ち(行列)が出来ても今の客が捌けないと入れない。行列は宣伝にもなる。
待ち時間の目安を伝えること。 - 最初に出すメニュー、早く提供出来るメニューをキッチンに優先させよ。
一品でも出れば客は落ち着く。 - 優先順序は変更できるが、調理時間はほぼ一定。
キッチンを急かせても良い事はない。怪我やミスを助長する。 - 客への提供前に異常が無いか?をチェックするのはお前(最終提供者)の仕事。
忙しいことを理由に手を抜くな。 - 空いたグラスや皿を引く時に、お代わりや追加を確認せよ。
お前の気遣い・気付き・声掛けで客単価が変わる。 - 支給しながら、客の趣向・会話・行動を観察せよ。
顔を上げろ。耳・目に仕事をさせろ。所作は滑らかに。 - オススメを持て。店やその日の食材の都合もあるが、お前のオススメを聞く客は、
お前の意見を聞きたいんだ。 - 料理や酒に興味を持て。お金を使って食べ歩け。それも含めて仕事だ。
25年も前の年代物メモは懐かしくもありますが、今の業務に通じるものもあり、仕事の舞台が変わっても色褪せず、新鮮な示唆を与えてくれます。
残念ながら当時のお店は既に無く、その場所には別のお店が営業しています。実は、職場(大阪本社)の徒歩圏内。
直ぐ傍にありますが、帰り道とは反対方向の為に、前を通ることも思い返すことも少なかったのですが、
いつでも見返して原点回帰ができるように、ここに記して残しておくことにします。
配信日:2024年1月19日
ITコンサルティング活用事例インタビュー
株式会社エイワハウジング様
部門間連携と情報の精度を高めるルールづくり・定着化
組織内の業務連携プロセスに課題を抱えておられました。顕在化していた課題の根本原因は何か。本質的な課題の整理とその解決施策の立案をご支援させて頂きました。
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