【BIコンサルタントが語るコンサルコラム】
第41回:ネーミングにこだわる

第41回:ネーミングにこだわる
いつもお世話になっております。IT コンサルティングサービス部の長榮(ナガエ)と申します。
システム構築・IT・業務改善・業務改革に関する情報や、業務において日々感じていることを、
この場をお借りしてお話しさせて頂くコーナーです。今回は 41 回目。
「どんな値を入れるの?」「どんな役割をする関数なの?」と変数や関数の命名について、
厳しく指導を受けた記憶があります。フォルダ名やファイル名も例外ではありません。
安易なネーミングをすると「何これ?」「どういう意図?」「考えた?」といった指摘が飛んできました。
プログラマー必読の書「Code Complete」には、命名に関する章(第11章:変数名の力)が存在します。
「 変数に名前を付けるときに最も重要なことは、変数が表すものを完全かつ正確に説明するような
名前を付けることである。名前を考えるときは、その変数が表すものを言葉で表現してみるとよいだろう。
その言葉そのものが、変数に最もふさわしい名前であることが多い。謎の省略形は含まれていないし、
あいまいさがないので理解しやすい。変数が表すものを完全に説明しているので、
他の何かと混同することもない。そして、実際の概念と似通った名前なので、覚えやすい。」
― 出典:Code Complete 第2版 上 – 完全なプログラミングを目指して
― スティーブ・マコネル (著)
近年、特に大規模なシステムでは命名規則が定められていることが多いのですが、規則があるからこそ、
そこに工夫を凝らす余地が生まれます。この命名プロセスを通じて、システム設計の理解を深める訓練にもなりました。
社内システムの名前(呼称・略称)を決める際、何週間もうんうん唸って考え込むお客様もいらっしゃいました。
「今後10年は社内で使われて、愛されることになるからな。本番導入コケたら、ずっとネタになるから頼むで。」
そう言いながら、社内への浸透や定着を真剣に考える姿勢には、こちらも背筋が伸びる思いがします。
鳥肌効果(※第32回コラム参照)をもたらしてくださるのは、決まって、このようにネーミングにこだわる方なのです。
お客様と進めるプロジェクト名(案件名)や制度名も同様です。
提案段階でタイトルや呼称を考える際は「語呂が良く、目的や背景、取組み内容が一目で伝わる名前にしたい」と
常に意識しています。理想は、良い意味で「独り歩きするネーミング」。
非公式・公式問わず自然と話題になり、名前だけで取組みの意図が語られる──そんな状態を目指しています。
何処かで目にした「マーケティングの最終形はバイラル(紹介)」という言葉に強く共感したのも、そのためです。
今期、部門の取組みとして「コンCafe=ITコンサルティング・Cafe」と名付けた茶話会を企画しました。
当部門が担当するプロジェクトの詳細内容や超上流業務「ITコンサルとは?」を知ってもらう取組みです。
自部門以外の業務は知らないことが意外に多いもの。よく他部門の方から「何してるの?」と聞かれるのです。
部門長として社内営業不足を痛感する場面です。
「妖精やアイドルのコスプレをして、超真剣な上流工程の話をするのはどう?」と案を出したら、
「それ、コンセプトがブレブレですっ!」と全力で却下されました。残念です。
しかし、参加希望者のスケジュールに「コンCafe」と記入されいるのを見て、思わずニヤニヤ…。
「コンCafe」が社内で話題になり、独り歩きしてくれることを期待しています。
名前は単なるラベルではなく、価値や信頼感、方向性を示す旗印のようなもの。
「名付けは “人類だけが扱う魔法”」とも言われます。こだわる意義は大いにあると考えています。
配信日:2025年2月14日
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