【BIコンサルタントが語るコンサルコラム】
第32回:鳥肌効果

第32回:鳥肌効果

いつもお世話になっております。IT コンサルティングサービス部の長榮(ナガエ)と申します。
システム構築・IT・業務改善・業務改革に関する情報や、業務において日々感じていることを、
この場をお借りしてお話しさせて頂くコーナーです。今回は 32 回目。

お客様から頂いた言葉で”鳥肌が立つ” ― 感動・心動かされ、貴重な体験として深く記憶に刻まれる ―
を個人的に”鳥肌効果”と呼んでいます。
(※本来は恐怖や寒さによる身体反応であり、不快感を表すネガティブ表現であることを理解した上で)

「君、それは全社やサプライヤーのことまで考慮した上での提案か?」
と工場長に視野の狭さを諭されたり、
「提案は分かった。その上で貴方個人の意見を聞きたい。この施策(提案)は本当にやるべきと思うか?」
と システム屋としての綺麗な提案より、個人としての意見を聞きたいと、海外拠点長に問いかけられた際、 ざわざわ~っと鳥肌が立ったことを記憶しています。

“効果”と呼んでいるのは、自分の立ち位置を教えてくれたり自己省察する貴重な機会を頂けるから。
「あぁ、私は未だこの思考レベルに無いな…」とか「この発言が出来るような視点を持てるのか?」
など、 自らの無知や無能をこれでもかと認めさせてくれるのです。危機感と言うと大げさかもしれませんが、 「こりゃヤバい」という恐怖にも似た感覚を与えて頂ける体験は、言い得て妙だと感じます。

さて、Web 検索をすると、音楽を聴いて鳥肌が立つ人が居るようです。私にはそのような体験はありませんが、 書籍を読んで鳥肌が立つことは何度もあり、その度にメモに書き留めています。

以下は、筆者(スコット・バークン)が上司(マネージャ)に相談した際に掛けられた言葉が綴られており、 若き日の私にとっては鳥肌効果があった一節です。このような言葉を掛けて貰える環境は幸せですね。

「 君が電話していないのは誰だっけ?この手のことは電子メールじゃ伝えられないんだ。
それとあっち側の人たち、つまり君の意見に反対している人たちの中で、
君の言うことに最も耳を傾けているのは誰だい?君の欲しいものを納得してもらう為に、
どれだけ強く主張したんだい?私が手を貸して、君の代わりに話をしてみようか?それでいけるか?
役員を引っ張り出そうかい?エンジニアリング部門に回避策を見つけるよう、どれだけ強く主張したんだい?
少しだけ?それなりに強く?それとも思いっきり押してみたのかい?一杯飲みに誘ったのかい?晩飯は?
1 対 1 で話をしたのか、グループで話をしたのか、どっちなんだい?
どんどん続けて、さらに続けて、これでもかというくらい続けるんだ。
そうすると道が見えてくるはずだ。
私は君を信頼しているし、君がこの問題を解決できるだろうということも判っている。
どんどん続けたまえ。」
― 出典:アート・オブ・プロジェクトマネジメント – マイクロソフトで培われた実践手法
― スコット・バークン

肌の感覚が鈍ったのか刺激が足りないのか、最近は鳥肌効果の機会が減ったな…と感じています。
年齢のせいだと諦めずに「もっと敏感にならなくては」「外気(他の世界)に触れなくては」と思う一方で、 「君は”鳥肌効果”をもたらす側に回れているのかい?」とメモが語り掛けてくるのです。

配信日:2023年12月15日

長榮 智和 / Tomokazu Nagae
ITストラテジスト / プロジェクトマネージャ / システムアーキテクト / PMP

2002年新卒入社。大手電機メーカー様の業務に長年従事。要件定義から開発/導入/運用/再構築と各フェーズを経験。 後半の10年程は、SCM・PSI領域の見える化(BI)業務にて PM・IT企画構想担当。中国(蘇州)・インドネシア(ジャカルタ)への海外出張も経験。 現在は、BI・IT コンサルタントとして、業務整理・業務改善・データ可視化などに携わっている。

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