【BIコンサルタントが語るコンサルコラム】
第14回:アイデアをテストする

第14回:アイデアをテストする

いつもお世話になっております。コンサルティングサービス部の長榮(ナガエ)と申します。
システム構築・IT・業務改善・業務改革に関する情報や、業務において日々感じていることを、
この場をお借りしてお話しさせて頂くコーナーです。今回は 14 回目。

厄介な問題が巷に溢れ、デザイン思考が注目されています。

『 いかなる個人よりも、全員の方が賢い 』
― IDEO 社(米国のデザインコンサルタント会社)の格言。CEO ティム・ブラウンの言葉。

「品質を上げろ」の号令に伴う、品質向上活動。厄介な問題です。
「高品質なサービス提供」を念頭に置いてはいるものの、「品質」の定義は様々で曖昧であり、 個人の主観が大きく影響する言葉であるように思います。

システムを造る SE やプログラマーは、コードにバグが無く意図通りの動作をするか? の確認やセキュリティの担保、保守性があることを考えるでしょう。一方でお客様は、 日々の業務が滞りなく実施できることや大量データが一瞬で処理されることを考えるかもしれません。

我々が特に意識して行うのは、チーム内外を問わず、提供物を第三者に確認して貰うこと。
「確認」と書くと仰々しいので、見て貰う・聞いて貰うと表現しても良いかもしれません。
つまり、コードや提案書・お客様への提出資料・メール 1 通に至るまで、 可能な限り作成者以外の目や耳を通すことを推奨しています。たとえ一瞬でも良し。努力目標として。

この際のポイントは「承認する側とされる側」というような「~側」の意識を排除し、 お互いが情報作成者(提供者)として、抜け漏れや認識齟齬が無いかのチェックを行うことや、 お互いで情報享受者側の立場や目線を考慮されているか?の確認を行うことです。
上から下・下から上の矢印ではなく、双方向の並行矢印をイメージします。
(※年少者にとっては確認して貰う、役職者は確認してあげる、と思いがちなのですが…)

ふとしたアイデア・提案方針・今後の戦略など「まだ形になっていないもの」も対象となります。
多段階の承認や審査フローが云々…ではなく「ちょっと話を聞いて欲しいんだけど、どう思います?」 と気軽に声を掛け合える関係や雰囲気作りが大切だと考えるようになりました。

脆弱性潰しやバグ改修による「100%未満から100%への漸近」も価値ある高品質化ではありますが、 付加価値や提供スピードの向上で「100%以上の品質」を定義・実現できるのでは?と思うのです。

配信日:2022年1月14日

長榮 智和 / Tomokazu Nagae
ITストラテジスト / プロジェクトマネージャ / システムアーキテクト / PMP

2002年新卒入社。大手電機メーカー様の業務に長年従事。要件定義から開発/導入/運用/再構築と各フェーズを経験。 後半の10年程は、SCM・PSI領域の見える化(BI)業務にて PM・IT企画構想担当。中国(蘇州)・インドネシア(ジャカルタ)への海外出張も経験。 現在は、BI・IT コンサルタントとして、業務整理・業務改善・データ可視化などに携わっている。

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