【BIコンサルタントが語るコンサルコラム】
第23回:状況を図に示せ

第23回:状況を図に示せ

いつもお世話になっております。IT コンサルティングサービス部の長榮(ナガエ)と申します。
システム構築・IT・業務改善・業務改革に関する情報や、業務において日々感じていることを、 この場をお借りしてお話しさせて頂くコーナーです。今回は 23 回目。

データ可視化分野の第一人者マニュエル・リマは、Visualcomplexity.com の創設者であり、デザイナーです。

『ビジュアライゼーションは、急増するデータに対応するだけでなく、未来をかたちづくる政治的、 経済的、文化的、社会学的および技術的進歩などを支援する仕組みとして不可欠な存在である。』
― 出典:ビジュアル・コンプレキシティ ―情報パターンのマッピング
― マニュエル・リマ(著)、久保田 晃弘(監修), 奥 いずみ(翻訳)

「お前の説明じゃ分からん!とりあえず図を描いてみ?丸と四角を描いて線で結べ。」「…で、どこが問題?」 プログラムの処理方法に困り、身振り手振りで説明すると、「図にしろ・絵を描け」と先輩に教わりました。
「絵の上手い下手は関係ない。頭の中・状況・起きている事象を、簡単な絵にして説明せよ。」と。

以降、何かを考える過程・考えが整理できずにモヤモヤする時・メンバーと議論が白熱した際などには、 紙に図を描いて整理 → PDF 化して残す → 必要なら電子資料に整理(頭の再整理) を行うようになりました。

これは開発業務に限らず、会議・お客様への説明・業務プロセスの整理など、あらゆる場面で絶大なパワーを発揮します。
海外で業務ヒアリングを行った時も、紙やホワイトボードに図を描いて回りました。「あなたの言ったことはこう?」 「これで合ってる?」と聞くと、「NO!NO!NO!」とペンを奪われて線を追加されるなんてこともありました。
そう!話す言語は違っていても、言葉ではなかなか通じないことも、図にすると通じるのです。
“図解の力はワールドワイド!” と、図に示すことの大切さを改めて認識することとなりました。

図に示すことで、相手との認識の一致が図られ、前提条件を揃えることができ、対象の構造の理解が深まります。
これにより、

  • 何に困っているのか?
  • 何処に課題があるのか?
  • 漏れは無いか?
  • 他の考えは無いか?

など、次の議論へスムーズに進めるのです。

私の図解の相棒は「お絵描き帳のような罫線無しの白紙ノート」と「ボールペン」。
デジタル機器に囲まれ、図にして貰うことも増えましたが、まだしばらくは相棒を手放せそうにありません。

配信日:2022年10月14日

長榮 智和 / Tomokazu Nagae
ITストラテジスト / プロジェクトマネージャ / システムアーキテクト / PMP

2002年新卒入社。大手電機メーカー様の業務に長年従事。要件定義から開発/導入/運用/再構築と各フェーズを経験。 後半の10年程は、SCM・PSI領域の見える化(BI)業務にて PM・IT企画構想担当。中国(蘇州)・インドネシア(ジャカルタ)への海外出張も経験。 現在は、BI・IT コンサルタントとして、業務整理・業務改善・データ可視化などに携わっている。

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